第55回 懸賞論文 受賞者 津村 啓氏

2025JAAA
AWARD

2025年 CREATOR OF THE YEAR賞 受賞者決定!

第55回懸賞論文
論文銅賞
課題:変容する世界と広告

津村 啓

朝日広告社

メディアプロデュース本部
メディア第三局
プログラマティック第二部

『AI社会における広告パーソンの三極化と、
 その心理的課題に対する仏教哲学的アプローチ』

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プロフィール

朝日広告社にて、デジタル広告のメディアプランニング、広告運用、データ活用業務に従事。
近年は生成AIの実務活用や組織導入に関心を広げる一方、AIを通じて人間の解釈や創造性、さらには心の動きそのものを捉え直すことに関心を持つ。
広告実務に携わる中で、AIが人の働き方や創造性に与える影響に関心を持ち、今回の論文では仏教哲学を手がかりに考察を行った。

受賞コメント

この度は栄誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。
本論文では、生成AIの普及によって進む広告パーソンの三極化と、その背後にある意味の喪失、不安、比較といった心理的課題を見つめ直しました。
仏教哲学をAI時代の「心のOS」として捉え、技術の進化とともに揺らぐ広告人のあり方を考える一助となれば幸いです。
変化を恐れるだけでなく、内面を整える視点の必要性を伝えたいと考えました。少しでも示唆となれば幸いです。

審査員からのコメント

この作品は、生成AIの普及が広告業界にもたらす構造変化について独自の視点で分析されていて、その上で個人のキャリアや組織のあり方に与える影響を論じています。さらに処方箋として仏教哲学を持ち込んで「心のOS」として提案されています。タイトルからもわかるように発想力、そして分析内容のわかりやすさ、解決策として自分の考えが的確に述べられており、個人的に興味深く読ませていただきました。

I&S BBDO 高澤正行

AIと仏教哲学?? と誰もが思うだろう。しかしこの論文を読むとその結びつきに納得させられ、そしてちょっぴり読んで得をしたような気分になる。そんな稀有な論文だ。筆者の言う「哲学的修行」を自分もAIと共にやってみようかな、とそんな気にもさせされる。変容する世界の中で、こんなAIとの付き合い方があっていい。

ADKマーケティング・ソリューションズ 宇賀神貴宏

生成AIによる広告業の変容を「心の課題」として見事に構造化し、仏教哲学を「心のOS」として提示した発想に感銘を受けた。AIとの対話を修行として実装する構成は独創的でありながら理論と実践が高度に融合しており、最後に「広告は生成AIとともに、企業と生活者、人と世界の「縁」を結び直す装置となる」と結んでいるが、ここまでくると悟りに近い印象さえ受ける。変化の只中にある私たちへ気づきと勇気を与えてくれた。

クオラス 中原敬介