2026年度記念式典コメント集
2026年度定時総会終了後、記念式典にて受賞・入選された皆様を表彰いたしました。
受賞・入選者を代表する方々から受賞コメントを頂戴しましたので、ご紹介いたします。
第55回懸賞論文

<金賞>
下萩 千耀 氏(博報堂)
『広告は「求心力」のデザインへ
~超多様性社会における、広告人の新たな使命~』
改めまして、この度は栄誉ある賞をいただき、誠にありがとうございます。博報堂の下萩 千耀です。普段はPRという部門で、社会発想のコミュニケーションについてお仕事をしております。今回、論文を書くに至ったきっかけについて、皆さんにお話しできればなと思います。ちょうど一年前、論文を書いたことのあるコピーライターの後輩と話していた時、何気ない雑談の中で、たまたま彼女から「先輩、(論文を)書くのって楽しいですよ。」という言葉を貰い、「ああ、そうか。楽しいのか。」と、ハッとさせられました。当時、私は産休に入る直前だったんですけれども、「せっかくだから、書きたいことを書いてやろう」という気持ちで執筆に至りました。
先ほどご紹介いただいた論文は、ものすごく個人的な違和感みたいなところから、広告の未来について考えてみたものになっています。ここにいる広告業界の皆さんは、アーティストではない、自分自身の信念を表現するわけではない、と思っているんですけれども、自身の違和感とか悲しみとか、熱狂すらも深く深く突き詰めていくと、それが社会に通ずるテーマになり、クリエイティブやアウトプットになるということを思っていて、それを論文という形を通じて実感することができ、すごく大きな力を貰いました。
これから、ここにいる皆さんと共に、ワクワクするような仕事を作っていけたらなと思っていますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。本日は誠にありがとうございました。

2025 CREATOR OF THE YEAR

<CREATOR OF THE YEAR>
田中 直基 氏(電通)
皆さんこんにちは。田中直基です。本日はこのような光栄な賞をいただき、とても嬉しいです。ご覧いただきましたように、僕の仕事は一人でできるものではなくて、本当に多くのチームメンバー、クライアント様と一緒に作ったものなので、この場を借りて、皆様にもお礼をお伝えしたいと思います。
この賞は、僕にとって本当に特別な賞です。第1回は三浦武彦さんがクリスマス・エクスプレスなどで、第2回は佐藤雅彦さんがポリンキーなどで受賞されていますが、本当に僕が小さい頃から見てきたCM 、そして、今でも思い出し口ずさめるような、ずっと心に残っているものを作った皆さんが受賞している何十年も続いてきた賞です。これは、素晴らしい作品の歴史と言えると同時に、長年に渡って「人の心を動かすこと」に挑み続けてきた人たちの歴史なんだとも思えます。
広告クリエイティブは、常に人の心を動かすことを探求し続けてきたものだと僕は考えて仕事をしているんですけども、今の時代、人の心を動かすということがいかに大切で重要か、世界と社会が求めているものかというのを、日々念頭に置きながら仕事をしています。世の中には、正しいと頭でわかっていても、そのように行動できないことで溢れています。誰もが、環境に良くないことや人の傷つくことを、ダメだとわかっていてもやってしまう——僕の中では、それが今の時代の大きなボトルネックというか、課題かなと思っています。だからこそ、広告クリエイティブの力が、ますます世の中で必要とされる場所へ拡張していくといいなと思っております。
僕自身のことをお話しすると、今回の受賞作品が幅広いアウトプットに見えると思います。言葉だったり、壮大なショーだったり、新しいインターフェースを作るなど様々なんですけど、ずっとこれは自分の中でコンプレックスだったりもしました。若い頃は「お前は何屋なんだかわかんない。」とか「TCC賞取ってないのにいろんなことやるなよ。」とか、いろんなことを言われていました。でも、今回、これらの作品で受賞できたのは、「それでいいんだよ」と、ちょっと背中を押していただけたような気がします。また、今後、広告クリエイティブ業界の次の若いクリエイターたちに自分も背中を見せながら、クリエイティブ業界の発展に一翼を担えたらいいなと思っております。本日は本当にありがとうございました。

第61回吉田秀雄記念賞

<個人賞>
谷 喜久郎 氏(新東通信)
皆さん、こんにちは。この歴史と伝統のあるJAAAからこのような素晴しい賞を頂戴して、正直言って本当に嬉しいです。やはり業界で認められるということは、ありがたいです。五十嵐理事長以下、JAAAの皆さん、事務局の皆さん、選考委員会の皆さん、それから、名古屋広告業協会のメンバーにお越しいただいております。ありがとう。我が新東通信の社員も、何十人か来ております。
私は昭和47年にこの業界に入りました。名もない小さな会社でしたが、31歳で新東通信を立ち上げまして、そして今日まで来たわけです。大したことをやったわけじゃないです。ただ、「なんかおもろいことないか」という、これは私が広告業界を志した唯一無二の言葉で企業理念になっています。「おもろくなければ意味がない」と、その一心で今日までやってまいりました。人生100年時代、まだ85歳ですので(ここでちょっと笑ってくださいね)(笑)、人の迷惑顧みず。多分社員、社長たちがそろそろ…と考えているかもしれませんが、そうはいかない(笑)。
それではここで、ご挨拶の結びに、俳句を一句。全広連の吉田賞では短歌を詠んだんですね。私が「歌をひとつ。」と言ったら、私がカラオケを歌うんじゃないかということで心配されたんですが、今回は俳句でございます。”目に青葉 吉田記念に明日の夢”。これは実に平凡な句ですけど、今回のこの真面目なJAAAにはふさわしいんじゃないかと思って、発表させていただきました。“目に青葉 吉田記念に明日の夢”——以上でございます。ありがとうございました。


<グループ賞>
「OOH新共通指標策定プロジェクト」
に携わった皆様
登壇者代表:櫻井 順 氏(電通)
関係者を代表して、僭越ながら私から一言だけご挨拶をさせていただきます。OOH 業界のこの数年の取り組みが、広告業界を代表する吉田秀雄記念賞を受賞させていただくということで、本当に心より嬉しく思っております。誠にありがとうございます。そして、本当にずっとご伴走いただいたJAAA様をはじめ、ここにいらっしゃる皆様のご理解ご支援にも、心より御礼申し上げます。本当にこの取り組みは、OOH業界としては初めてと言っていいと思いますが、交通媒体者、そして屋外の媒体者、そして広告会社を中心に各社で机を並べて、本当に長い長い時間をかけて議論をしてまいりました。その結果として、昨年9月に団体の設立に至っております。しかしながら、データの提供、そして活用のフェーズというのは、まさにこれからが本番でございます。広告主の皆様に、より安心してOOH広告をご活用いただけるよう、関係者一同努力を重ねてまいりますので、引き続き皆様からご指導・ご支援いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。本日、誠にありがとうございます。

