第52回 懸賞論文 受賞者 小糸 和夫氏

第52回懸賞論文 論文部門銀賞

課題:広告と幸福

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小糸 和夫

電 通

コーポレートオフィス ビジネス・コンサルタント
『人生を幸福にする広告はCureからCareへ

サマリー下記よりお読みいただけます。

作品要約

プロフィール

1987 年、㈱電通入社。自動車/飲料/パソコン/携帯電話などのビジネス・プロデューサーを歴任。営業総括役員の秘書として全社機構改革/ブティッ ク制度/成長戦略を企画実施。ついで統合メディア プランナー/ダイレクト通販など新ビジネス開発部長。急成長の中国(北京)赴任/北京電通執行総監。帰国後ITを活用したスマートシティ/地方創生/公益ビジネスなどのソーシャル局次長。ビジネス統括局次長を歴任。㈱電通デジタル・ホールディングス執行役員。㈱電通コーポレートワン ビジネス・コンサルタント。共著に『その手があったか! ニッポンのたたき台』丸善出版など。

受賞コメント

36 年前、広告会社に入るきっかけは「学生広告論文」でこれからのマス広告の可能性を論じ優勝したことであった。時代は巡りネット隆盛の今、卒論のつもりで書いた本稿で広告の新たな可能性と広告人の矜持を見つめ直して入賞できたことを奇縁に思う。広告という情報共有はまだまだ進化し新しいカタチになっていく。本稿が次代を背負い挑戦を続ける若い広告人の応援歌になれば望外の喜びである。

審査員からのコメント

これからの時代は顧客と長期的な関係形成がマーケティング上の重要なイシューであり、必然的に「顧客人生の幸福」にどうグリップするかということを考えざるを得なくなる。筆者はそうした環境下での広告の役割を「Cure(課題解決のための治療的方法)からCare(顧客人生への寄り添い)へ」と表現する。このキャッチフレーズやCureからCaraに転換するための具体的提案などが分かりやすく、転換期の中で道しるべをわれわれに提示してくれる作品だ。

ADKマーケティング・ソリューションズ 宇賀神貴宏

コロナ禍や分断の時代に、つながることの大切さ・思い合うことの大切さを作り、幸せになるために広告は何ができるか・どうあるべきかを説いている論文です。ともすれば、効率・見える数値化などに傾倒しがちな昨今、人が幸せになる本質的な項目を広告にもきちんと持ち直そうとテーゼし、そのために「cure広告からcare広告へ」という新しい広告の考え方・在り方を具体的に記している優れた論文だと思います。

日本経済広告社 斎院広康

人生の幸福に向けて、これからの広告に求められる役割を、医療の現場でも使われている「CureからCareへ」というフレーズを効果的に使いながら構成された本作品は、非常に明快で説得力の高いものでした。顧客を気遣い伴走し感謝されるようなCare広告により、人生を幸福に出来るという前向きで力強い内容は、広告の力や可能性について改めて考えさせられ、非常に価値ある提言と感じました。

日本経済社 深澤博

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