第52回 懸賞論文 受賞者 浅井 太紀氏

第52回懸賞論文 「私の言いたいこと」一般部門

第1テーマ:広告ビジネス

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浅井 太紀

博報堂

第六ビジネスデザイン局グローバルマネジメント部ビジネスプロデューサー
『広告会社資産再考~広告業がサステナブルであるために~

プロフィール

新卒で入社した広告会社において約5年間シンガポールに駐在し、担当する大手自動車メーカーの東南アジア各国にまたがるマーケティング実務を担いながら、自社現地法人の新規立ち上げを行う。博報堂に転身後は、主に一般消費財メーカーを担 当。多数のブランド業務を経験し、現在は同クライアントグローバル案件全般のリーダーとして、 幅広い領域のブランディング/マーケティング業務に従事。

受賞コメント

この度は、このような栄誉ある賞を頂き、大変光栄に存じます。広告業の適応進化、それによってもたらされる“広告人の幸福”を強く望み、その想いを本稿に込めました。この志を胸に、今後も広告人として邁進して参りたいと思います。最後に、今回応募のきっかけをくださり、執 筆する環境を作っていただいた、上司、チー ム員、関係者の皆様方に、この場を借りて深く御礼申し上げます。

審査員からのコメント

横断歩道の白くないところにはサメがいる、と決めたら、白いとこだけ踏むことに徹底しないと面白くないし、なんの発見も生まれない。この作品は、広告会社・業界を“一般的な企業・業種のひとつ”として見ることに、とことん徹した点が秀逸でした。“業界の常識は世間の非常識“が炙り出され、新たな可能性の芽も見出されています。茹で蛙という言葉が気になる今日この頃、新鮮な刺激をいただきました。ありがとうございました。

ジェイアール東日本企画 鈴木良平

原稿枚数5枚の中に、今の広告業の産業的な問題と大胆かつ何重にも考えられた「光明」たる提言が「ぎっしり詰まった」価値ある論文。もろもろ「図星」な前半、投資型・資産活用型の事業提案が繰り出される後半。この論文は、過去の受賞作をじっくり読み込んでそこから新たな論を育てた“連歌的なバージョンアップ論考”とも言えます。こうやって思いを繋いだ作品に対し読者の方が「自分ならここの部分を膨らませたい」と事業案を構想し、実務のヒントにされれば、さらにその思いは繋がれていくだろうと感じます。

電通 松本彰子

広告と幸福について考えるにあたり、その幸福とは、広告業自体の健やかなサステナビリティだと捉えた。「知」の産業ともいえる広告業界が、その「知」の価値を貶めているとも言える現状や、広告主と広告会社の利害不一致の現状を説き、広告業を再定義するような3つの有意義な提案を謳った。「知の大量生産・大量消費」「知は本来消費される性質のものではない」という言葉が印象に残った。

読売広告社 中村信介

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