第51回 懸賞論文 受賞者 中町 直太氏

第51回懸賞論文 論文部門金賞

課題:新しい世界と広告

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中町 直太

電 通

PRソリューション局コーポレートトランスフォーメーション部
シニア・コンサルティング・ディレクター
『「ボトムアップの社会変革論」の確立へ~「人類のフロンティア」に対する挑戦として~

プロフィール

2001年、㈱電通入社。マーケティングプロモーション局・営業局を経て、現在はPRソリューション局でコーポレートブランディング/広報コンサルティングを専門とする。数万人規模の大企業からスタートアップ企業まで幅広く支援。特にインターナルコミュニケーションによる組織文化変革が得意分野。PR領域では自治体の新条例の成立支援や、国際的なビッグイベントの広報戦略立案など、大型プロジェクトの経験も豊富。

受賞コメント

この度は栄誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。
世界情勢がますます混迷を極める中、良い社会に向かっていくためには「テクノロジー」や「制度」だけでは不十分であり、私たち一人ひとりの意識改革と、変革に向けてのアクション・合意形成こそが重要であると痛感する日々です。
PRパーソンの視点から、広告業が「危機の中で輝く業界」であってほしいという願いを込めて本稿を執筆しました。今後ともよろしくお願いいたします。

審査員からのコメント

本作品は、読んでいて分かり易かった。筆者の論旨に沿って丁寧な説明が付いている。本作品が主張する「ボトムアップの社会変革論」が、何故いま必要なのかを述べている。既存の知識や理論では、何故ダメなのか限界を説明している。筆者の主張を歴史的な出来事(社会変革)と合わせて、その必要性を説いている。だから、あっという間に読めた。論文とは本来このようなものではないだろうか。

日本経済広告社 太古益樹(第51回審査委員長)

コロナ禍を経て、広告の価値の再考に対し設定された「新しい世界と広告」というテーマに、真正面から壮大に意欲的に書き上げられた論文で、委員からの高評価を集めた。社会変革を導くには、現状「市民」と「世界」の間に広大なホワイトスペースがあるという分析を起点に、広告業界を「社会」に開き行動することこそ、新しい世界の創造に「広告」が必要とされるのだという力強い提言は、第51回全応募作品中、最も高い視座を感じた。

I&S BBDO 政時祐子

本作品で最も印象に残ったのは「広告業界は今まで主にクライアントからの『受注業務』という形で産業を成長させてきたが、それでは私たちの活動領域はクライアント課題の範囲内にとどまるのだ」という指摘でした。クライアントそのものが自社利益の最大化だけでなく社会課題解決へのコミットを求められる時代、実はこの指摘こそが未来の「クライアント・ファースト」の姿を照らし出しているのだと思わされる、志の高い論文でした。

博報堂 伊藤耕太

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