第51回 懸賞論文 受賞者 金丸 紀之氏

第51回懸賞論文 論文部門銅賞

課題:新しい世界と広告

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金丸 紀之

博報堂

経理財務局主計部部長
『広告会社の「レイヤードリブンチームワーク」-「ステアリングクリエイティビティ」の発揮が、
新しい世界での価値最大化を導く
サマリーは下記よりお読みいただけます。
作品要約

プロフィール

2003年㈱博報堂入社。飲料会社の担当AEとして、メディアからブランド、商品開発支援まで幅広くビジネスプロデュースに従事。期せずして11年に人事局に異動。採用や異動・配置を中心に、社内を駆け回る毎日に。また期せずして18年に経理財務局へ異動し、予算編成や業績管理をはじめ管理会計全般の担当へ。会計知識習得に励みながら、様々な活動や施策が数字に結実していくダイナミズムと奮闘。20年より現職。HFLP-Bコース修了。宮崎県出身。

受賞コメント

今回、二度目の受賞ができ大変うれしく思います。3年前は「前に進める専門性」という個々の広告人が持つケイパビリティについて書きましたが、今回は「レイヤードリブンチームワーク」という広告会社の組織が有するケイパビリティに焦点を当てました。互いに関連しますので、それぞれ読んでもらえると幸甚です。広告業界でも、ここで働く大義、のようなものが大事な時代ですが、読んでくれた方に、そうしたことも感じてもらえたらと思っています。 

審査員からのコメント

ある宣伝部長が「我々の仕事はブランディングなのに、若い奴らが運用を仕事だと思っていて困る」と嘆いていました。広告の仕事がキャンペーン型から運用型へと変化してきて、広告会社でも若い社員が運用に忙殺されています。そんな中でも、課題ファーストな文化によって働く者の内発的動機を高めてきた広告会社なら、チームワークでクリエイティビティを発揮できるとこの論文は語っています。この提言が運用に疲れ切った若い社員たちへのエールになるのかどうか、最終審査会では意見が分かれました。結果、銅賞となりましたが、重要なテーマに真っ向から取り組んだ労作だと思います。

オリコム 白𡈽栄次

広告会社が持つレイヤー構造が本質的に企業のDXに対応できる可能性に言及しつつも、これからの運用業務には偶発性に対応できる「ステアリングクリエイティビティ」が重要であると説いた、示唆にあふれた論文。今回似た視点を持つ作品は他にもあったが、論を深くまで細分化して展開し、緻密に構築している作品である。何度も読み返したくなる有益性がある。

マッキャンエリクソン 津田裕

多角的な考察をもって、今後の広告会社の有りようを再定義した意欲的な作品であった。従来担ってきた役割と強みを時代の変化に合わせてどう再構築していくか、必要とされるケイパビリティは何か。解は一つではないかもしれないが、丁寧な分析で、有効な示唆を与えてくれた。

読売エージェンシー 西村まなみ

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