第52回 懸賞論文 受賞者 福永 琢磨氏

第52回懸賞論文 論文部門金賞

課題:広告と幸福

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福永 琢磨

電 通

ビジネストランスフォーメーションクリエーティブ・センター
事業シナリオ&ストーリーデザイン部
電通Team SDGs SDGsコンサルタント
ソーシャル・デザイン・エンジン メンバー
『広告のパーパスとは何か ~「主体性」こそが幸福への羅針盤となる時代へ~

*作品のサマリーは、下記よりお読みいただけます。
第52回JAAA懸賞論文の金賞が発表に 『広告のパーパスとは何か 〜「主体性」こそが幸福への羅針盤となる時代へ〜』
(宣伝会議『AdverTimes.』)

プロフィール

1994年、㈱電通入社。以来、一貫してクリエーティブ局に在局。企業の社会的存在意義が重要視される中、クリエーティブの力をよりソーシャルに活かすべく、2020年より現局に移籍。思考の深掘りを可能にする独自開発のルーツ・シンキングメソッドを用いたワークショップで、企業のパーパスやMVV策定、サステナ文脈での商品開発などを行う。本質的な意義の発見=コアコンセプト・ファインディングを得意とし、教育分野も経験豊富。

受賞コメント

栄誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。今、私たちはかつて経験したことがないような価値転換の時代を迎えています。「予め準備された答え」が存在しない、先が見えない時代の中で、広告に求められる本質的な意義は何なのか。毎日自問し続けていることを、そのまま共有したのが今回の論文でした。10年後、私たちはこの過渡期をどう乗り越え、振り返るのか。今からとても楽しみにしています。この度は本当にありがとうございました。

審査員からのコメント

社会全体がいまだ不安定かつ更なる変化が加速する社会変革の時代とも言える現在、改めて「広告と幸福」を広く問うた今回において、本論文は「広告」と「幸福」、ひいては広告の存在意義を今改めて見つめ直し提言している。「広告のパーパスとは何か」この冒頭に記された問いの設定こそが、いま私たち広告業界にとって最も重要なイシューである。幅広い視点と的確な論考からなる本論文は多くの委員から支持を得た。

フロンテッジ 中西知行(第52回審査委員長)

この作品は、タイトル設定の仕方にまず現代の課題を踏まえた形を明確にしており、論文の方向性が見えてくるところから非常に関心を持ちました。また、論文を読むと非常にわかりやすく且つ筆者の論点が端的にまとめられており、今回のテーマについての筆者の考えが気づきと一緒に伝わってきました。論文というのは、単にまとめるということではなく、筆者の考えを論じていく中で読み手に伝えることが重要であり、高く評価しました。

I&S BBDO 高澤正行

幸福は今や「獲得」ではなく「状態の維持」であるとする論文はいくつか見られた。本論文もその立場をとるが、その状態に「主体的に向き合うこと」が喜びである、としている点と、広告会社の役割を、生活者に寄り添うだけでなく、より主体的に判断し行動するきっかけをつくるということに見出した点が秀逸だった。これからの日本社会の成長・発展を願うと、この「主体性の支援」に期待したい。

大広 片倉淳子

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