「2024年度情報システムに関するアンケート」に関する報告
JAAA情報システム委員会では、今年度も引き続き「情報システムに関するアンケート」を実施し、調査結果がまとまりましたので、ご紹介します。
※このアンケートは各社の2024年8月時点における状況となります。
1.IT投資

グラフから読み取れるポイント:
・上位2つは昨年と変化なし
・2024年度は「働き方改革」「業務プロセスの品質向上」スコアがゼロとなり、2023年度はゼロであった「迅速な業務把握、情報把握」が増加
→ベース改革が落ち着いて経営視点を含めた対応に重点がシフトしているのではないか
2.新しい働き方への対応

グラフから読み取れるポイント:
・「労務管理」スコアが減少
・「社内コミュニケーション」「押印などの業務プロセス」「情報セキュリティ対策」「在宅勤務環境・ツールの整備」が増加
→新型コロナウイルス対策とその後の対応が収束し、本来の情報システム部門の業務に戻ってきていると考えられる
3.情報セキュリティ

グラフから読み取れるポイント:
・2024年度から傾向にあまり大きな変化なし
→情報システム部門のみならず各社共に引き続きセキュリティ対策が重要施策としてとらえている
4.各社IT部門のDX推進・取組みに関する課題

グラフから読み取れるポイント:
・課題の傾向としては2023年度から大きな変化なし
・「DX推進人材がいない/不足している」「DX推進体制が明確になっていない」が大きな割合を占めている
→DX化の土壌は出来上がりつつあるがそれを実現するためにDX推進人材や体制を整える必要があると考えられる
・「自社のDX推進・取り組みへの情報システム部門の関与度」のアンケート回答社平均は2023年度42%であったが2024年度は46&と若干ではあるが増加した
5.生成AI(ChatGPT等)への取り組みや規制

グラフから読み取れるポイント:
・取り組みや規制の傾向としては2023年度と大きな変化なし
→グラフでは表現できていないが、発表・質疑応答の中で具体的な取り組み事例の紹介もあり、アンケート回答社各社から積極性がうかがえた
6.情報システム人材

グラフから読み取れるポイント:
・ある程度充足しているもので50&を超えているものが「社内IT基盤の設計」「社内システムの運用・管理」「情報セキュリティ対策の立案」のインフラ関連や運用・保守に関わるもの3つ
・全てにおいて必要であると回答
→情報システム部門への期待が高まっている中、人材が不足している状況がうかがえる
・各社の発表・質疑応答の中で、情報システム人材の内製化(社員の採用を増やす)に取り組んでいる会員社が複数あり、上流工程の対応や仕様・仕組み・コア部分を自分達でデザイン・管理コントロールに社員をアサインする傾向が見受けられた
7.情報システムの信頼性向上に関する悩み

グラフから読み取れるポイント:
・2023年度と大きな傾向の変化なし
・最も大きな悩みは「IT部門において対応できる要員が不足」であり、2023年度同様90%と大きい
→「6.情報システム人材」と合わせても、やはり人財不足が課題・悩みとして大きい状況がうかがえる
以上